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2009年9月1日火曜日

忘文・MA.M先生venezia06002平井 真夫


MA.M先生へ
先日奥様から電話を頂きました。先生の作品に関してです。東京展で先生の遺作展を企画しているそうです。奥様が先生のアトリエを探して、作品の一部が無いことに気付かれたのか?大学にあることを思い出されたのか?作品の点数まではっきりされていました。私は先生と作品の取り付け時に苦労したこと、到底私たちには止める事すら出来なったこと、現実は工事会社の大工たちが二人がかりで一日かけて壁に固定したことを説明しました。上野の都美術館へは出せませんが、八王子キャンパスの建築に永久に展示され、あの『律01-Ⅰ.Ⅱ』のような美しい連続模様の作品はきっと誰かの心に残っていくでしょう。今度奥様を案内します。
2008年の暮れは突然でした。久しぶりに美術意匠部の先輩や仲間にあの席で会うことになりました。一級上の先輩たちは先生とは兄弟みたいに学生時代やその後を過ごされ、幸せだと思っていました。私も先輩たちにそっと混じって家に泊めていただいたり、2006年は二人で、あのアトリエで酒を酌み交わせました。なんといっても竣工式の挨拶原稿を先生の研究室で直前まで弄り回し、クラブ時代を語ることが出来ました。先生には特別に会に出ていただき私の挨拶を聞いていただきました。泣いてしまって声は詰まりましたが語っておきたい事は言えました、いい思い出です。学生時代に美術部でよかったと今更ながら感謝してます、いろんな意味で美術部でなかったら今の私は居ません。また先生のお蔭で東京展に出すことも出来ました、本当に有難うございました。そして出来ればもう一度飲みたかったです。安らかにおやすみなさい。20090901平井 真夫

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