「忘文」稲垣五郎君の語りによって始まるフジテレビ朝の番組がある。私は人生の恩人や友達にVeneziaからの忘文として、日頃言えない言葉を水彩画に添えて絵はがきを出してみたいと思います。人が生きていくための街のあり方を建築家の目線で考えたり、時には自分の生き方を親戚や友達に相談したり考えたり、日本から離れたときに純粋に考えたことなど、小さな絵はがきサイズに託して考えて見たい。出来れば自分への独り言など人生の反省になればとも考えブログを公開をします。宛名は匿名としてますが私の目線で実名も入っています、あくまでも尊敬する方々です。宜しくお願い致します。 Ciao Venezia!
2009年2月18日水曜日
忘文・我が母校・Venezia06020 平井 真夫
工房・化学実験棟竣工式挨拶『感謝の言葉』
思えば40年前、大学入学式の前日キャンパス内にあった寮に入ったのがこの地との出会いでした。キャンパス、イコール寮生活でした。工事中、今の学生達を見る度に昔の友達や自分を探してしまいました。
この冬は日本海側の豪雪に助けられ、関東は晴天が続く毎日で、天の恵みに頂き本当に助けられました。その間、私に出来ることは、代々木の自宅に近い明治神宮にお参りすることだけでした。
しかし、工期は厳しく7月25日から6ヶ月、1月に上棟し残る2ヶ月弱が仕上げと外構でこの時期が一番厳しい時期でした。一番感謝したいのが清水建設の施工力レベルの高さでした。鉄筋、型枠の正確さと工程を推進する力。13000人もの人々の上に立ち、導く底力を見てもらいました。伊藤工事長そして現場に、設計打ち合わせに尽力された久原工事長、奥崎主任、有難うございました。本当にいつ寝ていたのか、本当によく頑張って頂きました。
大きな桜や梅は工事中仕事の邪魔でしたが残すことが出来ました。感謝しています。40年来の歴史的要素は守らなければなりません。最近のキャンパスの風景にパブリシティーの欠如を感じていました。庭であれ、斜面であれ、階段であれ、廊下であれ、テラスであれ、それらを大切にすることで社会性が身に付く学生が育つと考え、設計しました。
ふるさと母校に帰る気持ちは嬉しい毎日でした。学生寮の仲間は兄弟。建築の波多江先生、武藤章先生、山下司先生は父親。私にとって母はクラブ活動の美術部でした。キャンパス全てが思い出です。これからのキャンパスが環境整備に尽力され、心豊かなエモーション(EQ)が評価される工学系の学生が巣立って行くことを祈念しまして、設計者の感謝の言葉といたします。有難うございました。20060401工房・化学実験棟設計者 株式会社昴設計 平井真夫
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