ベニスからの絵はがき「忘文」　平井　真夫

「忘文」稲垣五郎君の語りによって始まるフジテレビ朝の番組がある。私は人生の恩人や友達にVeneziaからの忘文として、日頃言えない言葉を水彩画に添えて絵はがきを出してみたいと思います。人が生きていくための街のあり方を建築家の目線で考えたり、時には自分の生き方を親戚や友達に相談したり考えたり、日本から離れたときに純粋に考えたことなど、小さな絵はがきサイズに託して考えて見たい。出来れば自分への独り言など人生の反省になればとも考えブログを公開をします。宛名は匿名としてますが私の目線で実名も入っています、あくまでも尊敬する方々です。宜しくお願い致します。 Ciao Venezia!

忘文:また会う日まで

大学美術意匠部合宿

昼間は絵を描き,夜は議論,最後に近くの山に登り夜は恒例の無礼講ドンちゃん騒ぎの反省会？この頃は（2年生の夏）酒も飲めるだけでなく、気持ち悪くなった人を介護することが得意になっていた。一人ひとりが先輩から受け継いだ一芸を持ち、手拍子たたいて加勢した。勿論私も得意の一芸だけで社会人になっても３０歳くらいまでは求められるわけでもなく、歌付きの芸を奉納していた。それだけで存在感が持てた。無駄に気を使わず最後に一芸で喜んでもらえた、懐かしくもある。

●高等学校・懐かしい校舎　④多摩長高会/長岡高校OB,OGで京王線沿線に縁のある方々の集まり。にリンクします

●中学校3年・卓球部（関連忘文へ）

市内には強豪校が沢山あり、我が東北中学は卓球後進校では在ったが西山先生、大淵先生、黒崎先輩の指導の下、市内大会で第三位を勝ち取った。もう一つの第三位校が表彰状を破ってしまうシーンが眼に焼きついている。私たちにとって精一杯頑張って貰った表彰状だった。仲間の顔に夕日が眩しかった。土曜日の練習の後黒崎先輩は自腹で皆にラーメンをご馳走してくれた。近くの中華屋さんから出前を取ってくれ、卓球台を囲んで皆で照れくさく、でも嬉しさ一杯でありがたく汁まですすった。全てが充実した幸せな想い出だ。

●中学2年・川尻寛先生と皇居前・修学旅行（関連忘文へ）

確たる目標もなく漠然と机に向かっていた。担任の川尻先生はホームルームのなかで太宰治の「走れメロス」を読んでくれたり、夏休み前に「一晩星を見上げて過ごしてごらん」人間は小さな存在だと解る事から始めなさいと言うような話をしてくれた。英語の授業より先生の存在がとても頼もしく見えた。先生は映画館に通い詰め英語を聞き取れる訓練をしたそうである。今からでもやろうか？最初の赴任中学の歌は今でも口ずさむと聞いて、厚かましくも私は母校を訪ねピアノ伴奏のCDを頂いてしまった。

●版画・中学校2年美術授業(市橋哲夫先生のサイトへリンク）

大学でたての画家市橋哲夫先生に評価していただいた作品。先生の短い教員生活時代にめぐり合えたことは後に建築家になりたいと考えていく私にとって大きな動機付けとなっている。その意味でこの作品は宝物である。市橋先生の作品にリンクしてますのでクリックしてみてください。先生の作品は毎年六本木の国立新美術館一陽会展で「アリスの森」というテーマの連作を出品されています。建築家黒川紀章の設計した美術館空間を超越する宇宙的空間概念の作品を観ることができます。

●大滝陸奥先生と「こねこ」関連忘文へ

小学校4年生10歳「三丁目の夕日：オールウェイズ」の時代。私たちにとって小学校の若い熱血先生はスーパーヒーローであった。まだテレビや月光仮面が現れる前夜の貴重な3.4年であった。今でもこの仲間たちと会う時が故郷そのもののように想える。大滝陸奥先生に会いたい、叱ってもらいたいそして褒めてももらいたい。一人ひとりに光を当ててくれた先生は自腹で当時貴重な写真を皆にくれた。この写真は「こねこのクラス」のプライドで宝物だ。大滝陸奥先生への想いをまとめたサイトにリンクします。新潟県内の大滝フアンからの原稿を募集中です。

●運河の街が好き③平井真夫旅の水彩画にリンクします。

ベニス「サンマルコ広場」の都市的デザイン、空間構成の美しさに建築空間の真髄を感じたのが始まりでした。二回目からは「小さな無数の運河の風景」に魅かれ水彩画を描き残すことの動機となった。建築家として沢山の方々と出会い建築してきました。新しいスタイルも大切ですが、やはり歴史を見届けてきた古い建築に出会うとき、誰が設計したとかでなく重厚な姿や時に風景にたおやかに溶け込んでいる建築の姿を目の当たりにするとき心から感動します。特に人間が生活していくために大切な、水という大自然の力と同化して佇む『運河の街』には特別に憧れてしまいます。旅先の風景に憧れ、街の生活感を愛し、その一瞬を水彩画に残したいと考えています。筆の線を生かし現地で彩色するため、下書きなしでいっきに描くことに心掛けています。細い線、強い線を一本の筆で表現する即興性が絵を描く気分に合っていると思っています。街や建築は変わらず何時もそこにありますが、光や水や樹木の変化によって街の息使いや鼓動を感じるときがあります。その時旅先の街と『時間、空間を共有できた感じ』がして、絵の片隅に月日をメモしています。その時のひらめきが全てで一気に仕上げるのを楽しんでいます。結構疲れますので最大一日三枚くらいで休み休みでやっとです。仕上がったときの楽しみは最高で、ホテルの部屋に毎日絵が増えていき、ワインを飲みながら観賞するとき明日へのファイトが沸いてきます。皆さんもホテルの部屋にラフなスケッチを十枚くらい並べてみませんか。私の眼で見つけたベニスのナイスショットから滞在型の旅と発見の散策を試みてください。素敵な旅をお楽しみください。Buongiorno Venezia

西神田の平井は8人兄弟！

兄4人姉3人の8番目の私にとって兄姉は自分のDNAの将来像の見本を見ているようであった。小学入学前から近所の年上のお兄ちゃん、同級、年下とよく遊び、身の回りの興味と驚き、悲しみ？そして無邪気な感動に明け暮れる。その延長のまま高校三年の節目に、建築設計にたずさわる兄の充実した生活に憧れ、文科志望、薬学部（大手薬局でテレビ広告関係に関わりたいという不純な発想から）に変更そして最後にまともな？建築設計に更に急遽変更。大学に拾ってもらったはいいが美術部活動が全てとなると同時に寮生活で全国の地方から来た若者と青春の貴重な時間を過ごす。学生運動は群れるのが嫌いで興味を持てないでいた。大学四年で恩師山下司先生の研究室で建築家P・ルドルフ/L・.I・ｶｰﾝに建築の本質を感じ、特に山下司先生には建築マインドとｼｽﾃﾑﾃﾞｻﾞｲﾝを学んだ。以後約四十年建築設計畑を歩む。キョロキョロ気分はそのままで、設計する気持ちと絵を描く自分の目線に日々？問いかけている。運河の街が好きで滞在型の旅で水彩画は現地で仕上げることにしている。時間はあっても気分が乗らなければ描けない、そんな自分を知っている。現地では夜昼時差ボケのままのハードな時間を過ごす。飛行機で描き貯めたスケッチを手荷物で持ち帰るときがなぜか最高に満足度が高い。それはある種、旅のストレスからの開放が嬉しいのかもしれない。言葉も出来ないのにいつかどこかの港町で暮らし、人生のｺﾞｰﾙﾃﾞﾝに輝くﾏｼﾞｯｸｱﾜｰを楽しみたい！なんて見果てぬ夢を見続けている。

ベニスからの絵はがき「忘文」　平井　真夫

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2009年2月28日土曜日

ムラーノ島の見える北の運河・venezia07013 平井　真夫

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ムラーノ島の見える北の運河・venezia07013 平井 真夫

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